投資委員会が求める自動化KPIの整え方

技術チームが自信を持って出す数値が、経営側では「で、いくら減るのか」に変換されないまま差し戻される場面は珍しくありません。

分析用のグラフが表示された画面

可用性99.9%やデプロイ頻度は、運用品質の証拠としては有効です。しかし投資委員会が問うのは、多くの場合「この自動化が四半期のキャッシュとリスクにどう効くか」です。指標の階層を分けないまま一枚に混ぜると、議論が用語の解説で終わります。

三層に分ける

私たちは指標を「運用層」「業務層」「投資層」に分けます。運用層は障害件数や手作業分数。業務層はリードタイムや差し戻し回数。投資層は、自動化に投下した費用に対する回収見込みと、中止した場合の機会損失です。委員会資料の表紙には投資層だけを置き、詳細は付録に下げます。

よくある失敗

「削減見込み時間 × 人件費単価」だけでROIを作ると、現場は『本当に空いた時間で別の仕事が増える』と反発します。代わりに、空いた時間の使い道を事前に合意したうえで、その用途の成果指標を併記すると説得力が上がります。

次のアクション

旗艦プログラムのモジュール6では、この三層をクライアント案件に当てはめる演習を行います。まずは自社の直近の自動化稟議を一通取り出し、どの層の数字が欠けているかだけでも書き出してみてください。

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